世界一周を終えた後で友人、知人に聞かれるランキング第2位の質問が「危ない目には合わなかった?」です。
無事に何事もなく終える人もいれば、何かしら失敗してしまった人もいますが、多くは後者です。
– この記事で分かること –
✔️起こりうるトラブルと具体例が見えてくる
✔️気をつけるタイミングと対策を知り実際の行動に移すことができる
世界一周と聞くと、楽しい思い出ばかりフォーカスされがちです。しかし海外では国や地域によってまだまだ危険な場所が多く、そもそも治安は日本が世界一良いと言っても過言ではありません。日本の生活に慣れている人ほど、様々なトラブルに巻き込まれることが多いです。
そこで今回は、起こりうる危険性を筆者の実体験談も交えて紹介するので、極力事前に回避できるよう、対策や心構えをしてください。
貴重品を持っていかれる様々な手口
スリ
古典的かつ代表的な盗みの手口です。気づいた時にはもうなくなっているので、いつ盗られたのかも分からない場合が多いです。特にヨーロッパでの件数は多く、実際私の旅中も何人もの方から盗られたという話を聞きました。
ー 注意すべきタイミング ー
電車、駅のホーム | ・バッグは前に抱えていないと、気付かぬうちに盗まれます。 ・カッターなどの刃物でバッグを切り、物を盗るテクニックを使われることが多いです。 |
エスカレーター | ・上記に同じ。 ・乗っている最中、不自然に前後で人に挟まれた時など注意してください。 |
街中の歩行 | ・人混みが多い観光スポットは特に注意です。 ・ぶつかってこられたり、注意が他に行くタイミングで盗まれることが多いです。 |
バスの預け荷物 | ・置き引きの類ですが、バスの預け荷物を置く場合、貴重品は入れないように。 ・特に東南アジアや南米では気をつけてください。 |
私は南アフリカの街中で歩いている時に、背中の荷物がガサゴソいうので振り返ると知らない人がバッグに手をかけていました。驚き「何してるの?」と聞くとそそくさと逃げていった、という経験があるのですが、これは何も盗られていないので問題はなかったです。しかし私の周りでは知らぬ間に盗られたという人が多くいるので、特に普段スマホをは注意が必要です。
盗難
これも代表的な盗みの手口です。身の危険度合いは低いですが、携帯や財布など貴重品をいつの間にか盗られた時のショックは大きいです。
ー 注意すべきタイミング ー
ゲストハウス | ・ゲストハウスでは多人数部屋が基本なので、貴重品の管理をしっかりとしましょう。 ・私は中米のある国でパソコンを盗まれました。 |
カフェやレストラン | ・いわゆる置き引きの可能性があります。 ・日本のようにバッグを置いての席確保はせず、常に持つようにしましょう。 |
バスやタクシー等移動手段 | ・長期移動のバスなどでは、途中に休憩時間が取られることがあります。その際には必ず荷物を持つようにしましょう。 |
長期で海外を渡り歩いていると、慣れてきて荷物の管理が甘くなりがちです。私は中米のコスタリカで、ゲストハウスに置いていたパソコンを盗まれました。一応現地の警察にも被害届を出したりしたのですが、当然戻ってくることはありませんでした。
同じゲストハウスに泊まっている人に盗まれるというケースも少なくありません。どれだけ仲良くなっても、貴重品の管理は怠らないようにすることが大切です。
強盗
あまり被害を受けた経験者の話を直接聞いたことはないのですが、他の世界一周経験者サイトを見るとたまに体験を書いている方も見受けられます。身の危険度合いとしても最悪命を落としかねないので、モノを盗られても命が助かったと思えるかもしれません。
ー 気をつけるタイミング ー
・歩きでの移動中
基本的にこれだけです。とは言え、気をつけられることは少なく、単に運が悪かったとしか言えない状況が多いです。
それでも極力防犯のためにも以下の対策を取りましょう。
例1:「旅慣れしていない雰囲気」が出てる人は狙われやすい
海外が初めてでひとり旅の場合、どうしても周りの環境が新鮮でキョロキョロしたりおどおどしてしまうものです。旅初心者の雰囲気はパッと見れば私でもわかります。とは言え、そう言った態度を隠すのも難しいと思うので最低限携帯や財布はズボンのポケットに入れず、道では見せないようにしましょう。
例2:橋の上は気を付けよう
私自身何回か色々な人に言われたことですが、多少治安の良くない国の橋という状況は危険です。前後で挟まれると逃げ道がないからです。特に人通りが少ない夜間の橋を渡る際には、後ろに怪しげな人がいないかなどを確認するようにしましょう。
例3:小銭や少額の札をポケットに入れておく
とても治安が悪い国や地域を歩く際には、これをおすすめします。実際知人がこれで助かったという話を聞きます。道端で強盗犯に脅された際、ポケットのお金をぶん投げて逃げると、相手はそれを拾うためその隙に逃げるという手です。私自身、治安最悪の国を歩くときはこれを実践していました。いざという時こそなかったのですが、安心感は増すのでオススメです。
巻き込まれるトラブル
マイフレンド詐欺
“Hey, bro” “I’ll do it for you because you are my friend!” このような誘い文句は大抵の場合その後にお金をせびられるおことが多いです。特にアフリカや南米、東南アジアの貧困エリアでこのようなことが起こります。身の危険度はさほど高くはありませんが、口論になったり万が一の場合には脅されたりするので、注意が必要です。無償の行いかなと安心して心を許すと、最後にお金をせびられると結局金かよとショックを受けてしまいます。
ー 気をつけること ー
基本的に無料のことはない
先進国出ない場所では、優しさ<お金の考えが当たり前だと思ってください。もちろん無償で助けてくれる方はたくさんいるので、全てが全てではないですが、何かやってあげるよと声をかけてくる人には警戒心を忘れないようにしましょう。
急いでいる人や目がギラギラしている人には注意
私自身、声をかけられた時は目を見るようにしています。騙したりしようとする人は基本、目がギラギラしていて心の余裕が感じられません。また、なぜか手助けしてくれているのにせかせか動いて提案してくるのはその後に何かを要求しようとしている証拠です。途中からでもいいので、「大丈夫です」とキッパリ断る勇気を出しましょう。
難しいことに、長期で旅に出ていると話しかけてきた人が信頼できるのか、疑心暗鬼になってしまいます。信用していると最後にはお金を要求されたり、最初に疑ってかかっていたら実は本当にただの親切心だった、ということもあります。このバランスは非常に難しいことなので、あなたなりの線引きをしておくと気持ちが楽になるでしょう。
国の情勢
行こうとしているその国が果たして安全なのか、どの地域が治安が悪いのかを知らずにいくと、場合によっては命を落としてしまうほどの危険にさらされてしまうことがあります。近年で言えば、台湾やアメリカのデモなど、一時的に危険な状況に一転することがあります。
私自身、中米横断中ニカラグアへ入った際、反政府デモが起きていることを知らず、街の人が何人も撃たれて亡くなる環境から長らく出られないという時期がありました。
旅に慣れてきて、特にトラブルに巻き込まれないで過ごしていると「自分なら大丈夫」という謎の自信が生まれてきます。そうすると、情報収集を怠り未然に防げたはずのトラブルに巻き込まれてしまうことがあります。そうでなくても、旅が初めて、まだひとりが不安という方は、「外務省 海外安全ホームページ」などを参照に、渡航先の最低限の情報を入手するようにしてください。

防犯対策に役立つアイテム
少しでもトラブルを避けるためには、極力「自分は守っている」という姿勢を見せることです。例えば、同じバックでも鍵がついているのと付いていないのでは盗る人も前者を選びますよね。ましてや海外ではどんなことが起きても大体「自分の責任」になります。そこで上記の防犯対策として、最低限必要な防犯グッズを紹介します。
南京錠
バックパックのロックなどに使用します。あまり細いものだと簡単に壊されることもあるので、多少頑丈そうなものを選びましょう。
また、ゲストハウスによってはロッカーがあってもその鍵は自分のものを使うよう提示しているところもあり、余分にお金を払う場合があります。必ず大きな荷物用として一つは持っておいて損はありません。
ワイヤーロック
南京錠を使っていればもう安心というわけでもありません。いくらロックが頑丈でも、上記したように荷物そのものが持っていかれることがあります。ワイヤーロックで荷物を柱などに括り付けることでその対策になります。そうそう荷物丸々ということは起こり得ないですが、万が一にも不安を感じる方は持っておけば安心感が増します。
まとめ
多くの国へ行けば行くほど、一つ一つの国の魅力や素晴らしさを体感できます。しかし冒頭にも書いたように、未だ海外では危険が多く、実は海外旅行とは常に危険が隣り合わせの生活です。
これから旅に出ようと考えている方には少しネガティブな印象を与えてしまったかもしれません。しかし、旅に出てそのようなことになってからでは遅いことであり、事前にトラブル初きものだと理解していれば、万が一の状況にも対応ができます。
– ポイント –
✔️ 最低限の防犯対策
✔️ 最低限の情勢把握
この二つが旅をより良いものにしてくれるので、事前の準備を怠らないようにしましょう。